北アルプス西穂高岳は、新穂高ロープウェイを利用すると総距離約7.4km・標高差約870mと短距離での登山が可能です。
距離と標高差を見て日帰り楽勝!と思っていましたが・・・
目の前に奥穂高岳・焼岳・乗鞍岳・上高地等の絶景やスリル満点の岩場が楽しめる西穂高岳登山をご紹介します。
西穂高岳とは
西穂高岳は長野県松本市と岐阜県高山市にまたがる標高2,909mの山です。
中部山岳国立公園内にあり、花の百名山に選定されています。
西穂高岳から北アルプス最高峰で、日本国内でも3番目の標高を誇る奥穂高岳へのルートは、北アルプス屈指の難コースといわれています。
西穂高登山口アクセス・距離・標高差・コースタイム
新穂高第2ロープウェイしらかば平駅駐車場、登山開始ポイント、西穂山荘、西穂独標、西穂高岳の地図です。
赤いマークをクリックすると説明がでます。
2個ある山マークの下は西穂独標です。
ここまでは初心者でも登りやすいコースですが、独標から西穂高岳山頂までは険しいコースになります。
Pマークの新穂高第2ロープウェイしらかば平駅の駐車場代は通常600円ですが、登山者は300円です。
日帰り予定で軽装だったので、駐車場スタッフの人に登山と伝えると少し怪訝そうな顔をされましたが、無事300円で駐車できました。
ここから大人往復2,800円のロープウェイで西穂高口駅まで行き登山開始です。
ウェブサイトによると、夏の場合始発は8時15分、最終は16時45分です。
ロープウェイ始発から最終までの時間は8時間30分なので、日帰り登山の場合はそれ以内に帰ってくる必要があります。
登山情報サイトのヤマケイオンラインによると、この登山コースは
累積標高差:約870m
総距離:約7.4km
コースタイム:上り約4.5時間、下り約3.5時間、計8時間
コースタイムが8時間なので、標準タイムで休憩すると時間がオーバーします。が
累積標高差が約870mの総距離約7.4kmなので6時間位あれば大丈夫だろうと軽く考えていました。
今回はお盆休みに行きましたが、駐車場手前に「本日7時から営業」と看板があり、朝7時から営業していたようです。
ウェブサイトで告知してくれていれば始発に乗れたのに・・・と思いつつ、そんなに混雑もなく7時30のロープウェイに乗ることができました。
西穂高岳登山
実際の登山状況の写真です。
7時45分ごろの西穂高口駅展望台からの穂高連峰。
1番高い山が奥穂高岳で2番目に高い山がこれから目指す西穂高岳です。
登山コースからはほぼ見えませんが、ここからは槍ヶ岳も見えます。(左端のとんがった山)
西穂高駅を出た所に水場があるので空ペットボトルを持って行っての補給がオススメです。
西穂高駅から西穂山荘までのコースは整備された森の中を歩いて行きます。
整備されていますが、段差が大きく登り幅が大きいので歩き難くて結構疲れます。
9時頃。1時間ちょっとで西穂山荘へ到着。少し休憩。
西穂山荘から先は影なし。
9時30分頃に西穂丸山到着。笠ヶ岳方面。
まだまだ遠い。
ここから独標までは石の道。石が動くので歩き難い。落石注意。
昨日登った焼岳方面。雲の間の高い山は乗鞍岳。
焼岳と乗鞍岳登山の記事はこちらです。
10時20分独標到着。登山開始から約2時間半経過。
ここから先は中級者以上が推奨されている様です。8割くらいの人がここで折り返していました。
10時50分ピラミッドピーク到着。独標以降は大きな岩を登ったり、岩から踏み外さない様にと慎重に登っていきます。正面の高い山が西穂高岳。
暑い中険しい岩場を登って行きます。
暑くてボーっとしますが、足を踏み外すと簡単に死ねる様な感じなので、慎重に進んでいきます。
チャンピオンピークから西穂高岳。ここから約30分で頂上。
12時頃に西穂高岳山頂に到着。登山開始から約4時間経過。少し前からガスが出てきて笠ヶ岳方面の視界はいまいちです。
奥穂高岳方面の写真。
焼岳・上高地・霞沢岳方面の写真。
頂上手前の落石多発ポイント。特に下りが難しくて渋滞していました。
西穂高岳山頂からの焼岳〜霞沢岳〜明神岳〜前穂高岳〜奥穂高岳のパノラマ動画
30分程の休憩と昼食の後、12時半頃下山開始。
チャンピオンピークから下山方面の連続ピーク。左端1番低いピークが独標です。
下りは2時間程で西穂山荘へ到着、暑さと危険箇所からの開放感でビールを我慢できず生ビールを1杯だけ。
西穂山荘の生ビールはグラスがキンキンに冷えていて至福の1杯でした。
15時30分頃、下りは約3時間でロープウェイの西穂高口駅に到着です。
登りロープウェイに7時30分に乗って、下りロープウェイ駅に到着まで約8時間かかりました。
早朝営業がなければギリギリの時間でした。
今回登山でのお花はこちらです。
蝶
登山後は上記地図温泉マーク荒神の湯(200円)で疲れを癒しました。
西穂高岳登山まとめ
夏場はロープウェイの始発から最終までの時間は8時間30分なので、日帰り登山の場合は8時間30分以内に帰ってくる必要があります。
今回は早朝営業のロープウェイに乗れたので少し時間に余裕がありましたが、通常営業の場合はギリギリの時間でした。
15時ごろに西穂山荘からロープウェイ駅に向かって降りて行きましたが、西穂山荘へ上って行く人が多くいました。
西穂山荘に泊まり西穂高岳に行って帰って来る人と、そのまま奥穂高方面へ行く人が多いと思います。
西穂高岳登山ルート全般に歩きにくい道が多く、総距離と累積標高差の割には疲労が大きく時間がかかりました。
特に独標から山頂は危険な所も多く、ゆっくりと慎重に行く必要があります。
また西穂山荘から頂上へは影がなく、岩場が多いので太陽が出るとかなり暑かったです。
以上より西穂高岳登山のオススメは
・夏の暑い時期は西穂山荘に前泊して、早朝から西穂高岳を目指す
・ロープウェイで日帰りを目指す場合は極力暑い時期を避ける
・独標より先は危険箇所が多いので、時間と疲労度を考えて独標で引き返す事もプランの1つとして考えておく
の3点です。
西穂高登山を検討している人は、是非参考にして下さい。
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